人間関係の悩み

【自粛警察が発生する3つの理由】正義を振りかざした無自覚な悪とは

自粛警察
自粛警察

自粛中なのに営業をやってる店がある。

自粛警察
自粛警察

感染者は2週間経過後でも街を出歩くな。

自粛警察
自粛警察

医療従事者が家族にいる人は子供を保育所に預けるのを自粛してほしい。

 

世間では自粛警察といわれる人たちがでてきているようです。

 

新型コロナに関連した通報

かなり増えてきているみたいで、嫌な流れですね。

悪化していって負の連鎖を招きそう。

自粛警察を取り締まろう・攻撃しようとする人もさらに出てくるんじゃないかな。

 

先日このようなツイートをしました。

 

加害者・被害者にならないように考えるべき問題ですね。

過去の歴史でも似たようなことはありました。

過去の歴史から学び同じ過ちを侵さないこと。

 

僕なりにこの問題について考えてみたいと思います。

 

本記事の内容

・自粛警察の実態

・自粛警察が発生する理由となりやすい人

・自粛警察への対処法

 

自粛警察の実態

自粛警察の実態はどんなものがあるのでしょうか。

テレビでは以下のような実害が報道されていました。

・窓ガラスが割られた

・誹謗中傷や脅しの内容の張り紙を貼り付けられた

・コロナ感染者の家族や本人への差別や誹謗中傷

自粛警察による実態

自粛警察の実態についてまずみてみましょう。

 

テレビ報道での自粛警察の実態

面と向かってのトラブルや苦情は少ないようですね。

匿名で張り紙などで攻撃するケースが多いみたい。

自粛警察による張り紙の数々

 

あらぬ疑いをかけたり、脅しともとれる内容がかかれていますね。

自粛警察に張り紙を貼られる

 

カタカナで書いているところが、筆跡で特定されないようにしている感じがして卑怯。

犯罪予告文にありがちな文体ですね。

同じ匂いを感じます・・・

駄菓子屋に貼られた自粛警察からの張り紙 自粛警察に張り紙を貼られた側

 

店の窓ガラスを割られるなどの実害も出ているようです。

攻撃性を感じて危害を加えられるんじゃないかという恐ろしさを感じます。

自粛警察に窓ガラスを割られる

自分の身に降りかかったらと考えると怖いですね・・・

 

SNSでの自粛警察の実態

SNSでも自粛警察の実態が散見されます。

このようなツイートも見つけました。

実害が表面化してきていますね。

実際はもっと多くの問題があるんだと思います。

これからもっと表面化してきそうな気がしますね。

 

これは、本当かネタか疑うレベルですね・・・

 

自粛警察が発生する理由

なぜ自粛警察が発生してきたのでしょうか。

自粛警察が発生する理由

①情報格差や情報の捉え方の問題

②長期化による不安やストレスの矛先

③自信の低下からくる他者へのやっかみ

 

①情報格差や情報の捉え方の問題

ネットやSNSが発達し、情報格差や情報リテラシーの差が顕著になっています。

情報格差や情報の捉え方が、自粛警察の大きな要因となっていると考えています。

ここの問題はかなり根深いところだと思うので、後で考察します。

 

②長期化による不安やストレスの矛先

ウイルスによって前例のない社会問題が立て続けに起こっています。

収束がいつになるか誰にも分からないという状況です。

未曾有のウイルスが不安やストレスを引き起こす大きな要因は次の3つです。

・答えが明確ではないこと

・将来が見えないこと

・制限をかけられるということ

脳に備わった生存戦略からすると、この3つは生物的に危機的な状況といえます。

本能に訴えかける精神的な不安やストレスが発生するわけですね。

 

③自信の低下からくる他者へのやっかみ

自己効力感や自信が少ない者は、自分ではなく他人に注意が向きやすい。

自分は外出を自粛して辛い想いをしているのに、なぜあいつは我慢せずに楽しそうにしているんだ!

仕事が減って経済的に大変。なのにあそこの店は普通通りに営業してやがるんだ!

自分の人生が上手くいっていない人ほど、他者に対するやっかみの感情が湧きやすい。

自信の低下や自己効力感の低下から、不安や不満が他者へ向けた感情へと転嫁されるんですね。

ベストセラーの『嫌われる勇気』にあるように『課題の分離』ができていない人が多い気がしています。

 

情報格差と情報リテラシーの問題

情報格差やリテラシーはどこで差が生まれるのでしょうか。

・情報のとり方

・自分で思考できるか

・偏った情報の捉え方をしていないか

これらの情報格差やリテラシーの低下から、自粛警察に繋がる思考となります。

掘り下げて考えてみます。

 

情報弱者は限られた情報しかないため誤った認識へ

一昔前は、テレビや噂話などの情報が全てでした。

現在は、SNSやネットが発達し情報は増えました。

あの人がこういうことを言ってたわよ

テレビや噂話しか情報がないと、その情報が正しいか判断・比較するための材料がそもそも少なくなる。

情報がそれしかないから、判断・比較できずそれが真実となってしまいます。

こういう人たちは、ネットを使わないテレビ世代に多いのではないかと思います。

 

情報リテラシーが低く自分で思考できず鵜呑み

誰でも色々な情報にアクセスできるようになったことで、逆にネットニュースなどのデマも増えています。

選択肢が増えたことでの問題があります。

 

【ジャムの法則】

選択肢が多すぎると、他を選ばなかったことを後悔したくない、という気持ちが働いて選べなくなること

①6種類のジャム ⇒ 30%が購入

②24種類のジャム ⇒ 3%が購入

 

情報が増えすぎたことで、情報を取捨選択する力やエネルギーがより必要となりました。

情報社会の中で、情報を取ってくる力や取捨選択する力に格差が生まれてきています。

自分で思考をせずに情報を鵜呑みにする人が出てくるわけですね。

 

偏った情報の捉え方の傾向を持っている

同じ情報を知ったときに、ポジティブに捉える人もいればネガティブに捉える人もいます。

情報をとってくることだけではなく、どのように解釈するかが大切になってきます。

情報を歪んで解釈したり、偏った捉え方をする人たちがいます。

一つの考え方から抜け出せず固執したり、盲信している人に多い。

 

自粛警察化しやすいタイプと心理

同じように自粛したり、普段と違う生活を強いられていても、自粛警察化しやすいタイプがいます。

自粛警察化する心理をしり、どのようなタイプがなりやすいかを考えてみましょう。

 

自粛警察化する心理とは

過剰な自粛警察の心理

自粛警察をすることが「正義」になっていると考えられます。

そしてその根拠となるのが、誤った情報の捉え方となってしまっています。

不安や欲求不満が他者へ向かってしまっているのが、自粛警察の心理だといえますね。

 

自粛警察になりやすいタイプとは

自粛警察になりやすいタイプ

藤井靖氏は自粛警察になりやすいタイプを3つ挙げておられます。

 

自粛警察化のタイプ ①ヤケになりやすい人

感情のコントロールができない人ですね。

理性や論理が通じず、その場の感情で行動を起こしてしまう人は危険です。

煽り運転をしてしまったり、クレーマーに似たところがあると考えられますね。

 

自粛警察化のタイプ ②自分に自信がない人

自信がない人は他人の行動が気になりやすい。

自分の力では物事は変えられないと思っている。

その結果、世の中や他者に責任を置いてしまいやすい。

行き場のない感情が他人に向きやすいと考えられますね。

 

自粛警察化のタイプ ③ストレスを溜め込みやすい人

面白いツイートがありました。

ストレスのはけ口がないことで、他者へ矛先が向いているのを上手く表現されていますね。

ストレスを溜め込みやすいタイプの人は、自粛警察化しないよう要注意ですね。

 

正義の名のもとの無自覚な悪とは

過去の誤った歴史から学ぶ

「ハンセン病」:医療や病気への理解が乏しい時代に、その外見や感染への恐怖心などから、患者への過剰な差別が生じたと言われている。法律により強制的に収容されたり、本人・家族への差別もあった。

まだ科学的に判明していることが少なく、恐怖心を助長する可能性があると考えられますね。

 

「魔女狩り」:歴史上の魔女狩りの事例の多くは無知による社会不安から発生した集団ヒステリー現象であったと考えられている。

無知による社会不安が、自粛警察のような集団ヒステリー現象を助長する可能性。

 

過去の歴史をたどることがないように、過去の歴史から学び誤った行動を起こさないようにしなければいけない。

 

本人は正義だと思って罵倒中傷や差別をしている

自粛警察を行う人の中では、自分の中での「正義」が成立してしまっている。

・自分は正しいことをしている(正義)

・相手は間違ったことをしている(悪)

自粛警察の正体は『正義が悪を懲らしめる』という構図ですね。

問題はその認識が誤っているということ、もしくは行き過ぎているということ。

 

相手を攻撃する理由が本人の中で正当化される

日本人は性善説に基づいているといわれます。

サイコパスなど人格障害でない限り、本当の『悪人』はいないのが実際だと思います。

一方で、マナーや正義を重んじる国民性があります。

 

悪に対しては攻撃が正当化されることに繋がりやすい。

それが『自粛警察』を生み出す原因となりえます。

 

ただ本人にとっては正義になっているからタチが悪い。

悪いことをしていると思っている人は、罪悪感から反省の念は生じる。

自粛警察は、正しいことをしていると思っているから、歯止めがきかないのが恐ろしいところ。

 

自粛警察への対処法

過剰な自粛警察を産まないためには

過剰な自粛警察を産まないために

・社会が自粛を過度に促したり、自粛しない人を攻撃するよう促すことが、自粛警察につながる可能性

・自分視点だけで『善』や『正義』を考えることは危険

・不満や不安をネガティブではなくポジティブな行動に向かわせる

机上の空論でなかなか現実的には難しいところでしょうね・・・

 

基本的には相手にしないこと

・相手の中で正論が成り立っている

・正しい情報を与えても相手の理解力不足で難しい

・言い訳や否定されていると余計攻撃的になる可能性

上記のように陥りやすいため、基本的には相手にしないことが大事です。

一番適切な対処方法を、ちびまる子ちゃんのお父さんの「ひろし」が実践していました。

これが一番正しい理想的な対処法といえますね。

実害があり無視ができない場合

・基本的には泣き寝入りになる

・証拠として画像や音声は残しておく

・よっぽどの場合は法律の専門家へ相談

匿名で攻撃されることから、なかなか対処は難しく実際は泣き寝入りがほとんどです。

もし無視できないレベルの実害があった場合は、証拠となるものを残しておき、法律の専門家へ相談しましょう。

 

関わり合いにあっても得をしない人物

【自粛警察を行う人物】

・議論の余地もなく思考が偏った人々

・関わっても損はあっても得はない

それ以外のまともな人との関わりに時間を割く方に注力しましょう。

エッセンシャル思考が助けになりますね。

相手にするだけ無駄な努力となります。

 

まとめ【自粛警察は相手にしないこと】

これが自粛警察に対する正解の行動です。


まだまだ長期化しそうな状況の中、無駄に疲弊しないようにしましょう。

それでは、また!