かつてそのフレーズで呼ばれ有名だった与沢翼氏ですね。
メディアにも取り上げられて知っている方も多いのではないでしょうか。
僕もそのイメージが強く、あまり良い印象ではありませんでした。
本人も語っているように、当時は欲望にまみれた酒池肉林の生活だったようです。
でもYouTubeでみてみると、僕の印象とは別人の人物がいました。
今はかつてからは考えられないような考え方・生き方になったようです。
変わっていったきっかけは、妻や息子の存在が大きかったようですね。
YouTubeで与沢翼氏の考えに興味を持って、一冊の本を手にとってみました。
2020年の4月に刊行された「お金の真理」という本です。
僕自身、学びが多かったので、他の人にも手にとってもらいたい。
僕なりに読んで理解した部分を、解釈を加えて整理してみます。
【本記事の内容】
・与沢翼氏の成功と転落人生
・与沢翼氏の考えるお金の真理について
コロナショックをチャンスに変えられるかどうか
コロナが長期化し実態経済にも大きな影響を与えていますよね。
ほぼ日本人全員にとって予測不能の事態だといえます。
マイナスの出来事であることは間違いありません。
しかし、ピンチである反面、考え方を変えれば、一方でチャンスであるともいえるのです。
貯金・内部留保の大事さ
コロナで再起不能なダメージを受ける人もいるでしょう。
一方で、痛くも痒くもない人たちもいるのも事実です。
何が違うのでしょうか?
・収入=支出で貯金0の人
・自転車操業で営業していた飲食業
・生活防衛資金を十分に貯金していた人
・内部留保を溜め込む健全な経営をしていた企業
決定的に違うのは不測の事態が起こっても、対処できるように備えていたかどうかです。
今回のコロナもそうですが、自然災害の多い日本において何が起こるかわかりません。
コロナ長期化でもっとも痛い目をみるのは、リスクに対する備えをしていなかった人や企業です。
お金の総量は変わらない
今回のコロナでテレワークや巣ごもり需要の高まりは実感するところでしょう。
奇しくも時代の流れをコロナが後押しするキッカケとなりました。
ウーバーイーツやzoom会議がここまで一気に浸透しつつあるのは、そうせざるを得ない状況が作り出したというのが皮肉なところです。
飲食業やテーマパークや旅行事業の業績の悪化はエゲツないことになっています。
一方で新たな需要が生まれているわけです。
【淘汰されるもの】
・従来の飲食店
・対面式のサービス
・不必要な会議や出社
【普及が進むもの】
・在り方を変えて適応していく実店舗、ウーバーイーツ
・対面せずにリモートで成り立つサービス
・テレワーク、オンライン会議
お金の動く総量は大きく変わらず、今後は淘汰されるものがあり、代わりが生まれてくるといえます。
withコロナやアフターコロナの時代に、適応し変化していけるかが分かれ目になりそうですね。
ピンチは変化のきっかけ
江戸時代から明治時代になるにつれ、欧米化がすすみました。
パソコンやネットの普及により、アナログからデジタルに移り変わりました。
時代は移り変わります。
今回のコロナショックによって、ある意味、急激な変化を求められました。
ピンチは変化のきっかけです。
ここで変化を受け入れず現状維持に甘んじるのか、変化を受け入れるのか。
コロナをチャンスに変えようという考えを持つほうが成功に近いということです。
与沢翼氏の成功から転落の人生
与沢翼氏の今までの経歴が本書では嘘偽りなく書かれています。
成功も失敗もスケールが違います。
そんな彼の考え方の変化がすごい。
お金と欲望にまみれ転落へ
・大学在学中にアパレル会社を立ち上げ、年商10億円の商売に育てる
・情報商材で財をなし「秒速で1億円稼ぐ男」と呼ばれるように
・月々の家賃は5つの賃貸物件で800万円
・車の購入資金だけで1億5000万円以上
・1年365日のうち360日は夜の街に繰り出し豪遊
一見すると人生の成功者としかいえないですよね。
ですがそこから転落し無一文に近いところまでになったようです。
今ではまた莫大な資産を築いて、海外で自由な生活をされています。
自己正当化バイアスの危険性
「自分は特別である、自分の行いは正しい」という前提で物事を考えることを与沢氏は『自己正当化バイアス』呼んでいる。
一般的にいわれる正常性バイアスに(自分にとって都合の悪い情報を無視したり、過小評価したりしてしまう人の特性のこと)近い考えといえます。
与沢氏自身も「成功し脚光を浴びていたときは、この「自己正当化」に陥っていた。」と自己分析されています。
その結果、他人の財布にされたり、お金を散財してしまったとのこと。
与沢翼のお金や生き方に対する考え方の変化
本書ではそのような過去の自分の行いについて、間違っていたということが繰り返し語られています。
そんな中で、現在では真逆といってもいいような、お金や生き方の価値観を身につけたようです。
・年間5〜15億の収入を得ながらも、自身のお金の使いみちはひと月3万5000円の質素倹約生活
・人間関係を極限まで断捨離し、妻と息子との時間を大切にする
・タワマン高層階、LINE交換、港区女子を有害無益と考える
稼いでいる収入や成功者としては珍しい、地に足のついた家族思いの生き方をしているようです。
普通の人が人生を何周しても経験できないことを一気に経験したのでしょう。
自分にとって本当に大切なものと、不必要なものを見分ける目がすごい早さで達観できるようになっているのだと感じます。
お金を守る【心を満たすための最低限の支出】
お金とは【お金の原理原則】
お金の3つの意味
①価値の保存:腐ったり価値が低下しないようにお金に変える
②交換:物々交換で不便だった部分を代替
③価値の尺度:共通の価値尺度
本当のお金持ちとは【年収ではなく純資産】
一般的なお金持ち: 高額納税者、年収・年商が多い
本当のお金持ち: 純資産が多い人
年収が多い人が金持ちではありません。
総資産ー負債=純資産
年収が1億円あっても高級マンションや高級車のローン(負債)を抱えているのであれば、本当のお金持ちとはいえない。
・年収3000万円で純資産が貯金1000万円の人
・年収0円で純資産が30億円の人
どちらがお金持ちといえるか、考えるまでもないですね。
純資産がどれだけあるかというのが、本当のお金持ちといえます。
年収は「フロー」といわれ瞬間風速のお金です。
一方で不動産・株などは「ストック」といわれる資産です。
年収は毎年同じだけ稼げるとは限りません。
病気になって働けなくなれば、収入はなくなるかもしれません。
一方純資産は働かなくても、なくなりません。
本当の所得を知る【可処分所得について】
可処分所得:年収から家賃・食費など生活に必要なコストを引いたお金
家賃・車・保険などの固定費、食費・交際費などの変動費の合計が大きいほど、残るお金は少なくなります。
収入=支出みたいな人は可処分所得はほぼ0円ということです。
年収が1000万円の人より、年収400万円の人のほうが可処分所得が大きい可能性があるわけです。
自由で柔軟に生きるためには「負債」と「所有」は捨てる
・ローンは「お金の懲役刑」
・人付き合いは「人間関係の懲役刑」
マイホームなどの「負債」を抱えることで、お金の懲役を課されるということです。
・現金一括で買えないものは身分不相応な支出
・「所有」することで自由を制限される
・人脈はお金を奪っていく「負債」
マイホームを「所有」することで、その土地から移動するという自由を制限されますよね。
人付き合いの幅が広がると、何かを頼まれたりトラブルに巻き込まれることも増えます。
自由に柔軟に生きていくためには、「負債」と「所有」はできる限りしないようにすることが大事といえますね。
永続的にギャンブルで勝ち続けることは「不可能」
ギャンブルは胴元だけが儲けられるような仕組み。
永続的に勝ち続けることは理論上できない。
ギャンブルには手を出さないことですね。
お金をつくる【貯金をつくることが最優先】
個人で稼ぐ時代
・サクセスストーリーに夢をみないこと
・本業をしながら副業で稼ぐこと
サクセスストーリーは万人に汎用性のあることではない。
本業をしながらスモールビジネスを副業で始めるのがいい。
貯金だけでは本当のお金持ちにはなれない
貯金をしているだけでは、数千万円の貯金がやっとですよね。
節制・禁欲・貯蓄によるお金の懲役刑を経たあと、60代の老後に出所できても幸せとはいえるのか疑問ですね。
本当のお金持ちになるには、貯金だけでは不可能です。
貯金(軍資金)をつくること
一方で、貯金を作ることがまず第一の優先事項です。
これがないと何も始まらない。
貯金の目的は、資産を築くための軍資金を作るということ。
与沢氏は「貯金を3年間で300万円すること」をひとつの目安に挙げておられます。
近道は、コストカットはやれるだけやって短期間でお金をつくること。
お金を増やす【PDCAではなく直感・実行・反省】
再投資(複利)の力を最大限に
アインシュタインが「複利は人類最大の発明」と言ったとされているのが有名ですよね。
元金によって生じた利子を次期の元金に組み入れる方式であり、元金だけでなく利子にも次期の利子がつく。したがって、各期の利子が次第に増加していく。投資や借金などでは、雪だるま式に利子が増えていくことになる(wikipediaより引用)。
普通はこんな風に考えがちですが、それではお金持ちにはなれないということ。
増えたお金をさらに事業や投資に再投資することで、複利効果を得ることがお金持ちになる唯一の方法。
「勝って兜の緒を締めよ」という格言がありますが、上り調子のときこそ気をつけていかないといけませんね。
計画よりも直感が重要
PDCAサイクルが成功には不可欠と言われることが多いです。
与沢氏いわく「P(計画)は重要ではなく、『直感⇒実行⇒反省』が重要。」
・計画を考えている間に時間が過ぎ時期を逃す
・いくら考えてもそれが正解かはやってみないと分からない
・直感は論理では説明できなくても右脳が出した答え
つまりはこういうことですね。
いくら考えてもやってみないと分からない。
なら直感にしたがってすぐに実行に移せ。
それが間違っていたならなぜ間違っていたか反省すればいい。
この繰り返しで直感の精度が磨かれて、成功確率が上がっていく。
いろいろ考えている間に、できない理由ややらない理由を探してしまいがちです。
それで行動できないぐらいなら、直感にしたがって行動して失敗して反省するほうがいいと僕も思います。
考え続けることが稼ぐことにつながる
一方で考えなしに行動し続けることも停滞の要因になるという。
忙しかったり考える余裕がなくて思考停止状態で動いていても、成長のスピードは上がらないということですね。
余裕がなくなっているなら、ときには、考える時間をしっかりとることも大切です。
考え続けてアンテナを張らせていると、ちょっとしたアイデアや気付きを見逃さないようになるとのこと。
お金に愛される【お金は命であり我が子でもある】
与沢氏いわく、「お金持ちほど1円を大切にし、貧乏人ほど1円を軽くみる。」
小さな収入・支出を甘くみない
こんなことってやりがちじゃないですか?
・ついついコンビニを利用する
・セールになっていて買うはずでなかったものを衝動買い
・臨時収入が入ったからパーッと使っちゃおう
小さい支出も収入も積み重なると大きなものとなります。
お金を大切にし愛すことができない人は、お金には愛されません。
今手元にあるお金は命に等しい
今いくら貯金や資産があるでしょうか。
もしほとんどないという人は、考え直したほうがいいかもしれません。
一生懸命働いて大変な思いを重ねて、今手元にあるお金が現実です。
お金はこれまでの時間・労力と等価です。
つまりお金は命と等しい。
お金を粗末にする人は命を粗末にするのと同じです。
お金は我が子と同じ、旅をさせろ
「可愛い子には旅をさせろ」という言葉がありますよね。
大切だからこそ家に閉じ込めないで、外に出して色んなことに挑戦させてあげないといけない。
お金もこの考えと一緒で、貯金して溜め込んでいても何も生み出さない。
我が子と同じぐらい大切なお金だからこそ、貯金しっぱなしにするのではなく、何かに投資しろってことですね。
資産となるものに投資したり、自己投資に使ったり、事業に投資したりということ。
貯金だけではお金持ちには絶対になれない。
お金持ちになるためには、絶対に必要な考え方ですね。
まとめ【お金持ちになるにはお金の真理を知ること】
与沢翼氏の『お金の真理』は、全てが自身の行動を経たことで至った考えについてのみ述べられています。
他人からの受け売りの考えや、自身がやったことのないことを伝えている本が多いなか、こういった本は貴重です。
得るものが大きいし、何より本で書かれている言葉には説得力があります。
僕自身は、与沢翼氏の書いた本の内容をまとめたり解釈して記事を書いているので、説得力にはかけますが笑
『お金の真理』を読んで、改めて自身で行動をして経験して血肉にしていきたい考え方だと思いました。
僕自身もひとつずつ実践していきたいと思っています。
気になる方はぜひ読んでみてください。
それでは、また!